春から夏にかけて、気温が上がると手放せなくなるのが制汗剤です。一瞬で汗を止めてくれる制汗剤は、暑い季節の救世主とも言えるでしょう。スプレーロールオン、ジェルなど形状も、使いやすいものを常に持ち歩いているという人もいるのではないでしょうか。
とても大事な制汗剤ですが、「脱毛の前後に使う」ことは出来るのでしょうか。夏になって肌を露出する前に、見えるところを脱毛したいと考えている方は多いでしょう。しかし暑くなれば当然汗をかくので、汗対策は必須です。手軽に汗を止められる制汗剤はとても便利なものなので、脱毛前後に使いたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
果たして脱毛の前後に制汗剤は使ってもいいのでしょうか。今回は脱毛と制汗剤の関係について説明していきます。
~目次~
1.制汗剤は必須アイテム!でも脱毛中は注意
2.なぜ制汗剤やデオドラントを使っちゃいけない理由
3.脱毛前に制汗剤の使用はNG
4.脱毛後の制汗剤もNG
5.脱毛当日に制汗剤を使用した場合
6.脱毛中の制汗剤NG期間はどれくらい?
7.制汗剤を使わない間の対処法
8.お勧めの制汗剤・デオドラント
9.まとめ
以下の順番で説明していきます。制汗剤をよく使われている方、脱毛前の汗が不安な方はぜひ参考にしてください。
1.制汗剤は必須アイテム!でも脱毛中は注意
脇は夏だけでなく、年中汗を掻きやすい部位です。汗を掻くだけなら気にしない方もいらっしゃるかもしれません。しかし脇汗特有の臭いに悩まされている方も多いと思います。そんな方も制汗剤を使うことで、嫌な臭いを1日中抑えることが出来ます。制汗剤の効果は強力で、かなりきつい臭いもフローラルな香りに変えてくれます。その為制汗剤は男女問わず、必須アイテムと言っていいかもしれません。
一言で制汗剤と言っても、制汗剤とデオドラントがあります。この2つの違いについて説明していきます。
●デオドラント用品
「体臭を抑える」ことを目的としています。殺菌成分と消臭成分が配合されていて、臭いの元となる最近の繁殖を抑えます。成分例としてイソプロピルメチルフェノール(IPMP)、ベンザルコニウム塩化物、酸化亜鉛、ミョウバンが挙げられます。
●制汗剤
「汗が出る量を抑える」ことを目的としています。毛穴を一時的に引き締める収れん作用と発汗量を抑える成分が配合されています。成分例としてクロルヒドロキシアルミニウム、フェノールスルホン酸亜鉛、ミョウバンが挙げられます。
この2つは目的に合わせて使い分けていきます。最近は両方の働きを合わせ持つアイテムも多くなってきています。制汗剤とデオドラントには沢山の種類が販売されているので、目的に合った形状を選ぶと良いでしょう。
しかし特に脇を脱毛している方は、脱毛中の制汗剤の使用に気をつける必要があります。
2.脱毛中の制汗剤やデオドラントを使っちゃいけない理由
1の章で説明したように、制汗剤が脇汗の嫌な臭いを抑えてくれるのは、次の働きがあるからです。
○収れん作用で毛穴を引き締める
○毛穴に入り汗そのものを出にくくする
○臭いの元を殺菌する
この3つの働きそれぞれが、脱毛前や脱毛後に使用することでトラブルを起こしてしまう原因となります。ではこれらの働きが何故ダメなのでしょうか、説明してきましょう。
●収れん作用で毛穴を引き締める
光脱毛は毛の黒い色素であるメラニン色素に反応する特殊な光を照射し、毛根にダメージを与えることで脱毛効果を与えます。また医療脱毛も仕組みはほとんど同じです。黒い色素であるメラニン色素に反応するレーザーで、毛根を破壊することで脱毛効果を与えます。
脱毛時に収れん作用で毛穴がキュッと締まっている状態だと、毛根に光やレーザーが届きにくくなります。その為脱毛効果を十分に得られなくなります。
●毛穴に入り汗そのものを出にくくする
制汗剤には色々なタイプがあり、種類があります。しかし毛穴に入り込み汗を抑えるという点では同じです。毛穴に制汗剤のパウダーなどが詰まることにより、脱毛時に光やレーザーが届きにくくなります。その為施術を受けても十分な脱毛効果を得られなくなります。
●臭いの元を殺菌する
制汗剤の商品の中には、「ニオイ菌」を殺菌と書かれているものもあります。しかし殺菌作用の強い制汗剤を使うとニオイ菌だけでなく、お肌を守ってくれている常在菌まで殺菌してしまうことがあります。
脱毛後のデリケートなお肌を守る為にも、施術後しばらくは制汗剤の使用は控えましょう。
制汗剤を使用していい目安は光脱毛は翌日以降から、医療脱毛は赤みが引いてからです。不安な方は脱毛施術を受けた脱毛サロンや脱毛クリニックのスタッフや看護師に、制汗剤の使用について相談しておきましょう。
3.脱毛前に制汗剤の使用はNG
脱毛の施術を受ける前に、制汗剤を使うのは好ましくありません。そもそも制汗剤というのは、汗を瞬時にケアできるものです。即効性があるということは、言い換えればそれだけ毛穴や汗腺に影響を与えているということです。
では脱毛前に制汗剤を使用すると、どのようなデメリットがあるのでしょうか。説明していきましょう。
まず1、2の章でも言いましたが、どうして制汗剤を使うと汗を止めることが出来るのでしょうか。
○収れん作用によって毛穴を引き締める
○デオドラント成分やパウダーによって、一時的に毛穴や汗腺を防ぐ
これらの作用によって、汗の分泌を抑えているのです。自然の状態ではこのようなことは起こりません。その為毛穴や汗腺に影響・負担を与えることは確実だと言えます。
脱毛前に制汗剤によって毛穴を塞いでしまうと、脱毛のターゲットである毛根がうまく見つからなくなってしまい、光の効果がきちんと伝わらなくなる恐れがあります。せっかく脱毛をしに行っているのに、その効果が得られないのでは意味がありませんよね。
脱毛前に汗を掻くのは恥ずかしいですが、タオルやウエットティッシュを用意しておきましょう。そして着替える時に拭くようにしましょう。
施術前に拭くだけでも、汗や臭いを抑えることはできます。脱毛効果をしっかり得る為にも、脱毛前の制汗剤の使用はNGです。
4.脱毛後の制汗剤もNG
では脱毛が終わったら制汗剤を使用してもいいのでしょうか。施術前は我慢していても、脱毛後にそのまま出かける予定があるときなどは、やはり汗は気になります。脱毛サロンや脱毛クリニックから帰る前に制汗剤を使用したいという気持ちはわかります。しかし残念ながら脱毛直後の制汗剤の使用もNGです。その理由を説明していきます。
一番の理由は脱毛後は肌がデリケートになっているからです。どんな脱毛方法であれ、全くの刺激がないことなどあり得ません。むしろどんな脱毛方法でも肌に刺激を与えているものです。光脱毛やレーザー脱毛では、熱を与えるので肌が乾燥してしまいます。赤みを帯びていたり、軽く炎症している恐れもあります。そんな状態の肌に制汗剤を使用すと・・・、ピリピリとした痛みを感じたことがある方もいらっしゃるでしょう。カミソリで脇を自己処理した後に制汗剤を使うと、制汗剤の成分が染みることがあります。その経験をされたことがある方は多いでしょう。これと同じことが起こるリスクがある為、脱毛後の肌には極力刺激を与えないのが正解です。制汗剤などもってのほかなのです。
脱毛サロンや脱毛クリニックによって、制汗剤に関する注意書は様々です。しかし少なくとも脱毛当日は控えたほうがいいでしょう。いつから制汗剤を使っていいのかというと、こればかりは翌日以降かつ、肌の状態を見て決めなければなりません。
赤みや痒み、ヒリヒリ感がないこと、肌の状態がいつもと同じであれば、翌日になれば制汗剤を使っても大丈夫だと言えます。
5.脱毛当日に制汗剤を使用した場合
お風呂に入った後、朝出かける前など普段制汗剤やデオドラントを使用していると、「脱毛することをすっかり忘れて使ってしまった」ということもあるかもしれません。
もし施術当日に制汗剤を使用してしまったら、石鹸とシャワーで綺麗に洗い流すようにして下さい。もう外出先で洗い流すのが難しい場合は、赤ちゃんでも使用できるノンアルコールのウェットティッシュなどを使用するといいでしょう。
ただし直前に落としたり拭き取ったりしても、毛穴に入り込んだ制汗剤を完全に落とすことは出来ません。脱毛効果も低くなり、肌トラブルを起こす危険性も高まってしまいます。その為制汗剤は使用しないよう十分注意してください。
6.脱毛中の制汗剤NG期間はどれくらい?
ほとんどの脱毛サロンや脱毛クリニックでは、施術当日の制汗剤の使用を原則禁止にしています。当日でなければ使用可能にしているところもありますが、施術前後2~3日は制汗剤を控えることをお勧めします。
1章や2章で説明したように、制汗剤は毛穴を塞いでしまいます。また効果の高いものは数日間毛穴に残ってしまうこともあり、脱毛効果を十分に得られない可能性もあります。また制汗剤を使用すると常在菌のバランスが崩れてしまいます。その為肌のバリア機能を最大限に働かせるためにも、施術の2~3日前から制汗剤を避けることが望ましいです。
また脱毛後の肌は軽い炎症を起こしている状態です。刺激の強い制汗剤は肌に更なるダメージを与えてしまいます。その為禁止期間が経過したとしても肌に赤みや炎症が残っている場合は、制汗剤の使用を控えるようにしてください。
基本的にどの脱毛サロンや脱毛クリニックでも施術当日・施術前後の制汗剤使用は禁止しています。中には施術後3日間の使用を禁止にしているところもあります。ただし3日間を過ぎるとほとんどの脱毛サロンや脱毛クリニックでは使用可能となっています。
7.制汗剤を使わない間の対処法
「普段から制汗剤を手放せない」という人も、脱毛期間中の間はガマンしなければなりません。そこで、制汗剤を使わずにできる汗対策をご紹介します。
●こまめに汗を拭き取る
そもそも汗自体にニオイはありません。汗が皮脂や雑菌などと混ざり合うことによってニオイが発生するので、こまめに拭き取り清潔に保っておきましょう。
乾いたタオルで拭き取ると水分は吸収するものの、ニオイやべたつきの元は肌に残ってしまうのでNGです。濡れタオルで拭き取るようにしてください。また、シャワーを浴びるのも効果的です。汗は1~2時間ほど経つと雑菌が繁殖してニオイを発生するようになるので、1時間以内に拭き取るようにしましょう。
●脇汗パッドを使用する
汗とニオイが特に気になるワキには、ワキ汗を吸収するパット付きのインナーがおすすめです。吸水速乾・消臭効果のあるものを選べば、汗やニオイも気になりません。また、使い捨ての脇汗パッドを使用するのも良いでしょう。脇汗パッドは、肌に直接針つけるタイプのほうがフィット感も高くはがれにくいですが、脱毛前後のデリケートな肌には洋服に貼り付けるタイプの方がおすすめです。
脇汗パットは、使い捨て以外にも洗えるタイプなどもあるので、自分の使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
●通気性の良い服を選ぶ
脱毛中は汗やニオイ対策として、通気性の良い服を選ぶようにしましょう。
夏場はもちろんですが、冬場も暖房などで汗をかくことも多いので要注意。厚手の服を着るとどうしても通気性が悪くなるので、カーディガンなど調整のしやすいものを選ぶと良いでしょう。
通気性に優れた素材としておすすめなのが次の3つです。
コットン(綿)
リネン(麻)
レーヨン
これら3つの素材は通気性や吸収性に優れているので、1年中快適に過ごすことができます。
また、脱毛直後の肌はデリケートで熱がこもっている状態です。摩擦を避けできるだけ熱を発散させるためにも、体にフィットするものよりもゆったりとしたものを選びましょう。
●着用する服の色や素材を選ぶ
汗っかきの人はなるべく白や黒色、柄物の色を着ると目立ちにくくなります。
グレー系は汗が目立ってしまうので避けましょう。
●リンパ節を冷やす
汗を止めたいときにおすすめなのがリンパ節を冷やすことです。リンパ節は首のうしろ、ワキ、太ももの付け根、左鎖骨下、膝の裏などにあります。保冷剤や濡れタオルなどで冷やすと、汗を止めることができるのでとても便利です。小さめの保冷剤を持ち歩いておけば、いざというときにも役に立つこと間違いなしですよ。
●香水を使う
香水は汗のニオイを隠してくれるだけでなく、いい香りを振りまけるのでニオイが気になっている人には良いアイテムです。
ただ、香水は皮脂と混ざると悪臭を放つので、皮脂が出やすい頭やワキ、顔にはつけないよう注意してください。
制汗剤だけでなく、汗の臭いを抑える方法はいくつかあります。しかし程度には気をつける必要があるものもあります。自分にあった方法を選ぶようにしましょう。
8.お勧めの制汗剤・デオドラント
脱毛に通っている間の制汗剤の使用は、使用禁止期間以外も原則控えた方が良いとされています。
しかし、どうしても制汗剤を使用したい方は下記の条件にあう制汗剤を選びましょう。
●パウダー成分が含まれていない制汗剤
パウダー成分が配合されている制汗剤や毛穴を引き締める効果(収れん効果)がある制汗剤は、パウダーが毛穴に詰まったり、施術後の肌トラブルに繋がる可能性があります。
脱毛期間中はパウダー成分が含まれている制汗剤の使用は控えましょう。
●エタノールやアルコールが含まれていない制汗剤
防腐効果を保つためにエタノールやアルコールが含まれている制汗剤は避けましょう。
肌への刺激が強く、炎症を悪化させる可能性があります。
●肌に優しいオーガニックタイプの制汗剤
脱毛期間中にどうしても制汗剤を使いたい時は、オーガニックタイプのものを選択することで肌への負担を抑えることができます。
●脱毛期間中に使用できる制汗アイテム
制汗効果のあるものにはさまざまな種類がありますが、脱毛期間中に使用できる制汗アイテムをご紹介します。
○ミュゼコスメ『薬用クリアスキン デオドラントスティック』
薬用クリアスキン デオドラントスティックは、女性の利用者が多い脱毛サロン「ミュ ゼ」のコスメライン「ミュゼコスメ」から発売されている制汗剤です。
薬用クリアスキン デオドラントスティックには、皮膚トラブルを起こしにくい、制汗 成分クロルヒドロキシアルミニウム、殺菌成分イソプロピルメチルフェノールが配合され ており、汗とニオイに高い効果を発揮します。
また、制汗成分だけではなく、脇の黒ずみや荒れなどの悩みを解消する16種類もの美 肌成分が配合されています。
○小林製薬『Riff あせワキパット』
小林製薬のRiff あせワキパットは、脇汗を抑えるための制汗アイテムの一つです。
通勤や通学、仕事中の汗ジミや汗のニオイを1日中防いでくれる効果を期待できます。 制汗剤のように肌に刺激を与える心配はなく、脱毛中でも使用することができます。
使用方法は衣類の脇が当たる部分に、あせワキパットを貼るだけなので、他人に見られ る心配はありません。
制汗剤は基本、脱毛に通っている間は使用は控えたほうが良いと言われています。しかし数年通う場合もある脱毛ですから、夏場などは汗の匂いが気になって制汗剤は使用したくなりますよね。
どうしても制汗剤を使用したい場合は、下記の方法を守って使用しましょう。
脱毛直前(使用禁止期間)以外はパウダー成分やエタノールが含まれていない肌に優しいものを使用しましょう。
使用禁止期間(施術前最後の入浴から施術直後)は種類を問わず制汗剤を使用しないようにしましょう。
9.まとめ
脱毛施術を受ける当日は、制汗剤を使うのは避けるようにしましょう。脱毛期間中に制汗剤を使用すると、脱毛効果が弱まり、肌トラブルを起こしやすくなります。普段汗やニオイが気になって制汗剤が手放せないという人も、貴重な脱毛回数を無駄にしないように、脱毛中に制汗剤を使用するのは避けましょう。
季節によっては汗がとても気になりますが、肌に刺激を与えるのは避けた方が無難です。
制汗剤を使わなくても汗の分泌を抑えられるよう、今から対策をしていきたいですね
制汗剤を禁止する期間は、サロンやクリニックによって異なるためあらかじめ確認しておくと安心です。
快適な脱毛ライフを送りながら、スッキリ美肌を手に入れてくださいね!
当サロンでは無料でカウンセリングを行っています。脱毛に少しでも興味がある方は気軽にご予約ください。お待ちしております。
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