近年、脱毛は一定期間のペースを空けて何回も通うことが大切だということは多くの方が知っていることだと思います。ペースが短すぎるとどうなるのでしょう。また長すぎても良くない理由は何なのでしょう。
なぜその期間を短くしてはいけないのか、そしてそのペースを大切にしないといけないのは何故なのか。今回は脱毛に通う一定期間のペースについてまとめていきます。
~目次~
1.光脱毛の仕組み
2.レーザー脱毛の仕組み
3.毛周期
4.脱毛期間長いとどうなる?
5.脱毛期間短いとどうなる?
6.平均的な施術間隔
7.脱毛中に気を付けるべきこと
8.まとめ
以下の順番で説明していきます。脱毛を早く終わらせたいと思っている方、脱毛の施術の間隔に疑問を持っている方、脱毛について知りたい方はぜひ参考にしてください。脱毛の施術の間隔の大切さを知ることができます。これから通う脱毛サロンや脱毛クリニックを探す方もいらっしゃるでしょう。そういった方は特に、脱毛施術間隔を確認するようにしましょう。
1.光脱毛の仕組み
一般的に脱毛サロンや脱毛エステと呼ばれているのは、光脱毛を行っているところです。光脱毛では、通常「インテンス・パルス・ライト(IPL)」という光が使用されています。これはムダ毛の毛根にあるメラニンに作用して毛根自体を弱らせることで、脱毛効果を得られるという仕組みになっています。光のパワーとしては医療脱毛で用いられるレーザーと比べると弱く、安全に使用することが出来る為医師のいないサロンでも使用することが可能です。
多くの脱毛サロンや脱毛エステでは、光を照射する前にジェルを塗ります。このジェルは照射する光を吸収しやすくする役割があり、肌へのダメージを軽減する効果もあります。
そして光脱毛は痛みが少ないのも特徴です。多くの体験者は、ほぼ痛みは気にならないと思うことが多いようです。
●光脱毛IPLは美肌効果もある
IPLの光はエステなどで美肌ケアとしても使用されてきました。赤みのある肌の改善やニキビの後のケア、そして肌のくすみや毛穴を引き締める効果もあると言われています。その為IPLで行う光脱毛は同時に肌のケアもすることが出来ると考えられます。その点では医療脱毛と比較しても、「顔脱毛」をするのに適していると言えます。産毛などの細い毛にもレーザーより適しており、痛みが少ないので顔脱毛に向いているのです。
●光脱毛IPLの脱毛効果
光脱毛IPLの脱毛効果についても知っておきましょう。光脱毛IPLはレーザーに比べるとパワーが弱いです。その為脱毛効果を得られるまでには長い月日を要します。部位にもよりますが、2,3カ月に1回照射を受けても2年近く掛かるのが普通です。
毛の生え変わるサイクルである毛周期にぴたりと当たって照射を受けることが出来れば、2週間ほど経過した時点で見えていたムダ毛は抜け落ちていきます。そして次のムダ毛グループが生えてきた段階で、再度照射を行うことで徐々にムダ毛を薄くしていくという仕組みです。これが繰り返されると生えてくるムダ毛はだんだんと細くなっていくので、自己処理もとても楽になります。
しかし光脱毛IPLの脱毛はあくまで「毛が生えにくくなるもの」として考えらえています。これは毛母細胞を刺激することはできても、破壊して二度とムダ毛が生えないようにすることはできないからです。
毛母細胞の破壊は法律でも医療行為とされており、現段階では医療脱毛であるクリニックのレーザー脱毛でのみ認められています。
光脱毛IPLの脱毛でも十分な効果を実感する人が多いのですが、数年たってからちらほらとまたムダ毛が生えてくることもあります。
光脱毛は手軽で、安く施術が受けられ、店舗数の多い大手も沢山あるので通いやすいというメリットがあります。
2.レーザー脱毛の仕組み
光脱毛と比較して明らかに違うのは、そのレーザーの威力、すなわち光の出力です。高い出力のマシンを使用することから、医師の常駐が義務付けられています。万が一の肌トラブルなど速やかに対応してもらえるのも最大のメリットと言えます。
医療脱毛で使用されているレーザーは、アレキサンドライトレーザーもしくはダイオードレーザーであることがほとんどです。最近ではクリニック特有のレーザー脱毛機を打ち出しているところもあり、これからますます進化していくと考えられます。
レーザー脱毛の仕組みは、毛根にあるメラニンに反応してムダ毛を生やす毛母細胞の組織を破壊することで脱毛効果を生んでいます。メラニンの黒い色素に反応するという点では光脱毛と共通していますが、しっかりと毛母細胞を破壊するのが最大の違いです。
特徴としては、産毛のような細い毛にはメラニンが少ない為作用しにくいというところです。反してムダ毛が太くて密集しているような部位の方が脱毛効果を得やすいです。その為脇やデリケートゾーン以外には、他のレーザー脱毛機を用いるサロンもあるようです。
●色素が濃い部分にはレーザーは向かない
レーザー脱毛の注意点として上げられるのが、色素の濃い部分での照射です。例えば乳輪やO付近などは色素が濃い為、レーザー脱毛には向きません。
皮膚の色が元から濃く、メラニンが豊富な部位にはニードル脱毛を施すのが1番です。またほくろや痣、濃いしみがある部位にもレーザーは照射できないことがあります。事前のカウンセリングでしっかりと見ておいてもらうようにしましょう。
●レーザー脱毛でほくろ、シミ治療も可能?
脱毛に使用されるレーザーで実際にシミやほくろの除去を行っているクリニックもあるのです。その為実際にレーザーを照射することで、綺麗に痣やシミ、ほくろが無くなる、というケースもあります。
使用される機械やその人のほくろやシミの状態でも変わってくるので、気になる方は相談してみてもいいでしょう。
いずれにしてもレーザー脱毛は医療行為です。それぞれの肌の状態やムダ毛の質によっても判断が異なる為、事前のカウンセリング、診察をしっかりと受けてください。
3.毛周期
一定期間空ける上で関係してくる「毛周期」とはなんなのでしょうか。
毛はずっと同じ物が伸び続けている訳ではありません。髪の毛をイメージして頂くとわかりやすいと思います。髪の毛は一日で大体50本~100本程度の物が知らないうちに抜けています。これは髪の毛だけではありません。髪の毛は長いので気づきやすいのですが、髪の毛以外の毛も知らないうちに抜けていっています。そしてそれと同じタイミングで新しい毛が生えてきています。だから髪の毛が無くなることはありませんし、残念ながらムダ毛が自然と無くなることもないのです。この毛が生え変わっているサイクルの事を「毛周期」と言います。
毛周期は大きく3つに分けることが出来ます。これが脱毛に深く関係しています。
●成長期
毛根の最下部(毛球)にある毛乳頭の毛母細胞が分裂を繰り返している段階です。毛乳頭 の毛細血管から毛母細胞に栄養が送られることで毛が成長し、少しずつ肌の表面に向かっ て押し上げられます。
成長期の毛は最も根が深く、毛の黒い色素が濃いのも特徴の1つです。皮膚の下で毛が 伸びている段階を成長期前期、さらに毛が伸びて肌の表面に出てきた段階を成長期後期と 呼ぶこともあります。
毛周期の中で唯一しっかりと根元が毛細血管に繋がっている状態です。
●退行期
退行期は毛母細胞の分裂が止まり、毛が毛乳頭から離れ始める段階です。退行期になる と毛が抜け始めるだけでなく、メラニン色素も次第に薄くなっていきます。
●休止期
休止期は毛が毛乳頭から完全に離れて自然と抜け落ち、次の成長期に向けた準備期間で す。この時毛穴から毛は生えていません。
全ての体毛は同じサイクルで成長していくわけではなく、常に体毛が一定量に保たれるように成長期・退行期・休止期の毛が混在しています。だから毛は常に100%で生えていません。実は目に見えている毛だけで20%~30%だと言われています。
この3つの中で脱毛の効果を得られるのは、成長期の毛だけです。毛が発芽細胞と繋がっている状態でないと、レーザーや光を照射しても熱を毛根の組織まで届けられないのです。
その為毛乳頭と毛が離れ始めている退行期、毛乳頭から完全に離れている休止期ではなく、毛乳頭と毛がくっついている成長期の毛にレーザーや光を照射する必要があります。また脱毛は毛を生えてこさせなくする成長を抑制する効果も得られます。その効果を得る為にも、毛根がくっついている必要があるのです。
脱毛の広告で「2週間に1回」通えるや「数カ月で脱毛完了」という文を見たことがある方が多いと思います。しかし実は毛周期は部位によっても人によっても全然違います。その為全ての人に当てはまる「脱毛に通うベストな間隔」を提示するのは難しいのです。
では部位ごとの毛周期の目安を見ていきましょう。
エステティシャンの美容ライト脱毛実技理論参照
この表を見ると、部位ごとによって毛周期は実はかなり差があることがわかります。
繰り返しになりますが、脱毛の基本は毛が生え揃ってからです。
目安をあげるとすれば全身をまるっと脱毛する場合、光脱毛は最初約3週間ごと、効果が出始めたあたりから約4週間程度です。レーザー脱毛だと始めの3回程度は約3カ月ごと、4回目以降は約4か月ごとに通うというのが一般的です。
なぜ光脱毛とレーザー脱毛で空ける期間は、大きく異なるのでしょうか。同じ仕組みで脱毛するので混乱しがちですが、光脱毛とレーザー脱毛はそもそもの目的が違って、全くの別物だと言えます。
光脱毛では制毛・抑毛が目的となり、レーザー脱毛では発毛組織の破壊が目的となります。
その為空ける期間が異なったりします。また部位ごとに毛周期は異なる為、全身脱毛はタイミングを見計らう必要があります。
4.脱毛期間長いとどうなる?
毛周期があるなら空ける期間が長いほうがいいのではと思う方もいらっしゃると思います。しかし実際はそんなことありません。実はデメリットだらけなのです。
脱毛を効率よく進めるためには、決められた一定の間隔ごとにサロンで施術を受けるのが良いです。時にはそのペースを守ることが難しい時もあるかもしれません。その場合は通っているサロンに相談して、次の毛周期に合わせることが必要になってきます。
1で説明したように一回の施術ではわずかの毛にしか効果を発揮できません。そして次毛が成長期に入ったタイミングで施術を行うのが通常です。期間を空けすぎてしまうと、全ての毛に照射をすることが難しくなってしまいます。すると同じ毛を脱毛してしまったり、一回も照射されていない毛も出てきたりします。だから期間を空けすぎるのはお勧めしません。
5.脱毛期間短いとどうなる?
長すぎたら良くないのであれば、短いほうがいいのでしょうか。これももちろん違います。短い期間の中で何回施術を受けたとしても、全ての毛が照射されている訳ではありません。むしろ全く同じ毛に照射している可能性が高いです。
その為はっきり言ってしまうとその施術が無駄になってしまいます。脱毛完了までの期間は短くなるかもしれませんが、一定期間きっちりペースを守った、かつ同じ回数を受けた場合と比較しても結果は大きく異なります。照射できていない毛があるので、ところどころ毛が生えていたり、自己処理が必要なほど毛が生えてしまっていることもあります。
その為期間が短ければいいというわけではありません。一定期間のペースをしっかり守り、ある程度の期間をかける必要があります。
脱毛の広告などで「2週間に1回のペース」というキャッチフレーズを見ることが多くなったと思います。それなら早く終わるのでは、と飛びつく方も多いでしょう。しかし脱毛の効果が高いとは限りません。毛周期が変わっておらず、毛が生えそろっていない状態で脱毛の施術を受けている可能性があります。その為脱毛が完了したとはいえ、満足できる脱毛をできたとは言えない可能性もあるのです。
脱毛の期間が長いからメリットしかないというわけではないのです。
6.平均的な施術間隔
一定期間のペースとはどれくらいの物が理想的なのか気になりますよね。これは個人の体質やサロンの施術方式によって若干の差が出てきます。一般的には1カ月~3か月ごとに施術を受けるのが良いと言われています。これは毛周期のサイクルが大体1か月~3か月くらいだと考えられているからです。
実際には箇所などによってはこの通りにいかないこともありますが、1カ月~3か月ごとに施術を受ければ、効果的なタイミングを外さずに施術を出来ると考えているサロンが多いです。最も毛周期と施術のタイミングに対する考え方はサロンによっても違いますし、個人の毛の生え方や箇所、毛量によっては間隔を空けたり、短くしたりすることもあるようです。大切なのは、毛がある程度生えそろったタイミングで施術を受けることです。
前回の施術から1カ月~3か月経っていたとしても、あまり毛が生えそろっていなければ施術を受ける意味はあまりないかもしれません。実際に施術を受けるペースは、サロンのスタッフとよく相談することをお勧めします。あくまでも個人的な判断で、ペースを遅くする、早めることはしないようにしましょう。
当サロンでは基本的に3週間に1回のペースで施術をするようにしています。回数を重ねていくことで、毛の量が減ってきた、自己処理の回数が少なくなったという脱毛効果を感じることがあれば4週間期間を空けるなど期間を伸ばしていきます。そしてもっと毛が無くなれば期間を空ける・・・と完了までに期間を調整しながら施術を重ねていきます。これは施術に来ていただいた際にカウンセリングさせていただいて、空ける期間を決めています。その際に気になることがあればお答えするという感じになっています。
7.脱毛中に気をつけること
脱毛に通うことにデメリットもあります。それはお肌にも少なからずダメージを与え、お肌をデリケートな状態にさせるため、肌トラブルが起きる可能性があります。これを防ぐためにしておくべきことがあります。まずは保湿です。乾燥していると赤みや痒みの原因になります。
また脱毛効果の減少に繋がる場合もあります。その為毎日普段より丁寧に保湿するようにしてください。また日焼け対策も大事です。サロンによって基準は変わってきますが、肌が日焼けしてしまうと程度によっては施術を受けることが出来なくなります。
これは光脱毛やレーザー脱毛でよく気を付けてと言われる注意です。黒に反応する特別な光となっているため、肌が黒いと肌にダメージを与えてしまう恐れがあります。また気を付けていればお肌に良いので、日焼けには気を付けるようにしましょう。
さらに脱毛施術を受ける前後では代謝を上げる行為を控えたほうが良いです。代謝をあげ、汗をかきやすくなると敏感になっている肌に細菌が入りやすくなってしまいます。また赤みや痒みなど肌トラブルを起こす可能性もありますので、代謝を上げる行為を避けてください。飲酒や運動、入浴が気を付ける行為です。
一番気を付けてほしいのはムダ毛の自己処理です。脱毛に通うときは基本的に毛を剃っていくことが求められます。その方法に気を付けてほしいのです。T字カミソリは無駄に力を入れてしまい、角質まで傷つけてしまう可能性があります。
そのうえで施術をすると通常よりも乾燥してしまう恐れがあります。その為T字カミソリで施術するのはやめてほしいです。一番やってほしくない処理方法は毛抜き・除毛クリームです。肌トラブルが増えるのはもちろんですが、それよりも良くない理由があります。
それは毛根から抜いてしまうことです。毛根から抜く為、見た目的には綺麗になります。しかしそのせいで毛周期が変化してしまいます。せっかく毛周期に合わせて脱毛しているのに、毛周期が変わってしまうと合わせている意味が無くなってしまいます。その為その部分の施術は出来ていないことになります。せっかく脱毛に通っているのにそれは勿体ないですよね。だから毛を根元から抜く処理方法はやめてください。
処理方法としてお勧めするのは電気シェーバーで剃ることです。電気シェーバーにすることで無駄な力を入れずに剃れ、肌に対して最小のダメージで済ませられることが出来ます。
8.まとめ
脱毛は毛周期と深く関係があります。そのため脱毛は毛周期に合わせて施術を行う必要があるため、期間を空けていく必要があります。
脱毛施術期間は長くても短くても効果は薄くなってしまいます。2週間に1回では全く効果が出ないわけではありません。しかし適切な期間を空けた場合と比較すると、効果が弱いのはわかるでしょう。
脱毛に大切なのは適切な期間と間隔です。時間はかかってしまいますが、焦らずじっくり脱毛することが一番効果が高いです。早めに脱毛を完了させたいと思った場合は、早めに脱毛に通うようにしましょう。
当サロンでは無料でカウンセリングを行っています。脱毛に興味がある方はぜひ気軽にご相談ください。お待ちしております。
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